ハリー・ポッターの新シリーズ、「ファンタスティック・ビースト」では、これまで以上に多くの魔法動物がスクリーンに登場します。その全てをここで一挙ご紹介します。
1、ニフラー
黒いふさふさの毛に長い鼻を持つモグラに似た動物。光輝くものが大好きで、宝探しの名人として知られています。ただし、室内で飼うと、何構わず光るものをいじくるので壊されてしまう恐れも。ニュートが可愛がってペットにしているのもこのニフラーです。
2、スーピング・イーヴル
輝くようなグリーンとブルーの色をした羽を持つ魔法動物がこのスーピング・イーヴル。体の内側がブルー、外側がグリーンで、爬虫類と蝶々をミックスしたような外見をしているのが特徴。羽にはトゲトゲが付いていて、宙を飛んでいないときは緑色の蚕(カイコ)の中に生息しています。
そんなスーピング・イーヴルが餌としているのは、なんと人間の脳ミソ。チュルチュルと脳を吸い込んでは自分の栄養にするため、人間からはかなり恐れられています。その一方でスーピング・イーヴルが分泌する毒は、正しい使い方をすれば悪い記憶を消すことにも使えます。
3、ボウトラックル
小さな茶色の目、緑色の体、両手に二本ずつ長い指を持つ、植物の根っこに似た魔法動物がボウトラックル。掌サイズで、体が樹皮や枝になっていることから緑と同化しやすく、見つけるのはかなり困難。自分が生息する木を守ることを使命とし、、長い指を使って外敵の目に向かって攻撃したりもします。餌は木の中に生息する昆虫。
彼らから葉っぱや木を取るときは、ワラジムシや妖精の卵をあげないと許してもらえません。木に危険が及ぶときは凶暴になるものの普段は至っておとなしい性格です。
ちなみに名前の「bow ボウ」はスコットランドの方言で「住居」を意味し、「truckle トラックル」は英語の古い方言で「木の枝」を意味します。
4、ヌンドゥ
東アフリカに生息するレオパードに似た巨大な哺乳類動物といえばヌンドゥ。体の大きさの割りには音を立てずに静かに動くのが特徴で、最も危険な魔法動物のひとつに数えられます。
ヌンドゥが吐く息には毒があり、病原菌で充満しているため、吐息だけで街中の人々を絶滅させるほどの危険性があります。100人の魔法使いが一緒に戦っても勝てないほど強く、捕まえるのはほぼ不可能とさえ言われています。
ハリー・ポッターシリーズの三大魔法学校対抗試合に登場したドラゴンでさえ10人ほどの魔法使いによって制圧されたことを考えると、どれだけヌンドゥが規格外なのかがよく分かりますね。
5、ビリーウィグ
オーストラリアに生息する巨大な昆虫といえばビリーウィグ。従来の昆虫と違って、羽が頭の上に、針が腹の下に付いているのが特徴。あまりにも素早く、飛行時は速すぎて人間はもちろん魔女や魔法使いの目でも見えないほど。気づいたときはすでに刺されているときという恐ろしい生物です。
また、刺された人は、めまいを起こし、体が浮遊する症状が出ます。そのせいか空を飛びたがっている若い魔法使いがわざと刺されようと挑発することも。しかし刺されすぎると、極度のアレルギー反応が出たり、宙に浮かんだままコントロールがきかなくなって地面に降りれなくなることもあります。
6、オカミー
大きな翼、蛇のような体、そして二本足を持つ魔法動物といえばオカミー。翼を広げると、体長が4.5メートルにも達する巨大で、凶暴な生物で、近づくものには誰構わず攻撃をしかけます。特に自分の卵を守るために近づく者に強い警戒心を抱きます。餌はネズミ、鳥、猿など。
ちなみにシルバヌス・ケトルバーン教授がホグワーツ魔法魔術学校に一匹オカミーを持っていったことがあります。オカミーの名前の由来は、日本語の「大神」から来ているという説も。
7、デミガイズ
大きな黒目、猿のような顔、全身白い毛に覆われた、魔法動物がデミガイズ。体を透明にすることができるうえ、未来が読めるため、捕まえるのが非常に難しく、デミガイズを見ることができるのは、訓練を積んだ魔法使いと魔女だけ。しかし性格は非常に大人しいです。
デミガイズの生皮から織物の透明のマントが作れることから、デミガイズを探し求めている魔法使いは後を絶ちません。ただし、時間が経過するとマントからは透明性が失っていくような欠点もあります。デミガイズは予知能力が優れているために彼らを捕まえるには、予想不能な行動をするしかないのが難点。
8、サンダーバード
アメリカのアリゾナ州に生息する、ワシのような風貌をした大鳥がサンダーバード。フェニックスの一種とも言われ、アメリカ大陸におけるインディアンの伝説の生き物であり、イルヴァーモーニー魔法魔術学校の名前の由来にもなっています。インディアンの間ではアート、歌、昔話などにも度々登場するお馴染みの魔法動物。
体は巨大で、飛びながら嵐を起すことができるのが特徴。尻尾の羽は魔法の杖として使われることもあります。ちなみにニュート・スキャマンダーは劇中で、エジプトで捕獲されたサンダーバードを救出し、フランクと名づけてアリゾナに帰そうとします。
9、エルンペント
アフリカに生息する、分厚い皮膚、長い角、太い尻尾を持つサイに似た魔法動物がエルンペント。力が強く、呪文や魔法がほとんど利かない鋼の皮膚を持つため、アフリカの魔法使いと魔女の間では細心の注意と敬意が払われている生き物です。
一見、凶暴そうに見えるエルンペントは攻撃されければ、普段はおとなしくしている性格の持ち主。その一方で挑発されると、最悪の結果を招くことになります。
角は皮膚や鉄を突き破るほど強力で、突き刺したものを爆発させる体液を分泌する作用まであります。エルンペントの角、尻尾、体液は薬として使えるので、魔法界では度々取引されます。
10、グラップホーン
欧州の山脈地帯に生息する恐竜に似た魔法動物がグラップホーン。ドラゴンを連想させる、紫色をしたごつごつの皮膚に、複数の角が生えた頭、長くて太い尻尾を持つのが特徴。非常に凶暴な性格の持ち主で、グラップホーンにはほとんどの呪文や魔法は効かないとさえ言われています。
グラップホーンの角は、薬の材料として高く取引され、珍しい毒にも効く解毒剤として使われます。中にはグラップホーンを手なずける者もおり、マウンテン・トロールは乗りこなすことができます。また、ニュート・スキャマンダーも大人と子供のグラップホーンを飼育して、トランクに入れていました。
11、セストラル
ペガサスのような翼を持つ魔法動物がセストラル。体はガリガリに痩せ、まるで骸骨のよう。顔は爬虫類のようで、コウモリの羽に似た翼を持つのが特徴。
見つけるのが大変難しい魔法動物で、魔法界では危険な生物とされています。また、死を目撃したことのある人にしか見えないことから不運の象徴としても知られ、セストラルを見ると不幸なことが起こる予兆だと言われています。
セストラルを手なずけることができるのは経験豊富な魔法使いに限り、餌をあげるのも、飼うのも魔法界では推奨されていません。
そんなセストラルは、「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」の冒頭シーンで登場。ゲラート・グリンデルバルドを移送するときにアメリカ魔法省が馬車のようにセストラルを使っています。
12、河童
日本の川に生息する魔法動物といえば河童。日本の童話に出てくる河童はまだ可愛気があるものの、ハリー・ポッターシリーズの河童は、人間の家などに姿を現し、人の首を絞めるといった怖い生物として描かれています。
河童は、人を見つけると川や池に引きずり込んで首を絞めてから、血を吸う凶暴性を持ちます。そんな河童から身を守るにはキュウリを投げること。また、おじぎをさせて頭の皿にある水をこぼすことで、河童の力を弱めることができます。
そんな河童は「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」のパリのシーンでスクリーンに現れます。一瞬ですが、ニュートがちゃんと河童のことをオーディエンスに紹介する下りがあります。
13、ズーウー
中国に生息する魔法動物がズーウー。象にも匹敵するほどの大きさの巨大な猫で、毛の色がストライプになっているのが特徴。
その大きさとは裏腹に身動きは素早く日に1000マイルも移動できるほど。力や攻撃力は抜群で、その気になればパリの街ごと破壊できるほどの強さがあります。
そんなズーウーは「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」ではパリのサーカス団に飼われていたところを逃げ出し、ニュートに拾われます。ニュートは狂暴なズーウーを見事に飼いならし、乗りこなします。
14、マタゴット
大きな目をした黒猫がマタゴット。普段はおとなしい性格の持ち主ですが、挑発されると攻撃的になる魔法動物です。群れで行動する習性があります。
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」ではフランス魔法省の番犬的な存在として描かれていて、ニュートたちに突然襲い掛かってきます。
15、ケルピー
海に生息する馬やドラゴンのような外見をしているのが魔法動物がケルピー。体毛は海藻のように見え、巨大な体をしているのにも関わらず泳ぎは至って俊敏です。イギリスやアイルランドに生息し、海の悪魔として知られています。
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」ではニュートが海中で乗りこなします。
16、ムーンカルフ
蛍光に輝く長い首と大きな目を持つのがムーンカルフ。満月にならないと穴から出てこない魔法動物で、首を伸ばしたり、縮めたりするのが特徴。
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」ではニュートがムーンカルフに餌をあげるシーンがあります。
17、オーグリー
アイルランドのフェニックスとして知られる鳥がオーグリー。悲しいそうでうつろな顔をしており、雨が降った時によく姿を現します。
「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使い」ではジェイコブとオーグリーの目が合うシーンあります。
原作に登場した魔法動物一覧
1、レシフォールド
黒いマントやローブのような姿をした肉食の魔法動物といえばレシフォールド。こう見えて非常に凶暴で危険。その攻撃性と凶暴性から、危険な生物としてかなり恐れられています。
外側はゆらゆらと宙に浮かび、スルスルと滑るように歩くのが特徴。マントのような胴体は数センチの薄さながら、人を飲み込んだ後にはもっと厚くなるようにできています。
大好物の人間を探し、夜な夜な街をさまよう不気味な存在で、多くの場合誰かがベッドで寝ているところを窒息させてから、飲み込んでしまいます。
レシフォールドから身を守る唯一の手段は守護霊の魔法とも言われるパトロナスを使うこと。それ以外の魔法は効かないとされています。
2、マートラップ
イギリスの海岸に生息する背中に植物が生えている、ネズミに似た海の魔法生物といえばマートラップ。エビ、カニ、ザリガニなどの甲殻類を食べるほか、自分を踏みつけた人間の足も食べてしまうほどの凶暴性を持ち合わせています。
背中の植物は塩漬けにして食べることができ、食べると呪いに対して強くなるといわれています。ただし、食べ過ぎると、耳に紫色の毛が生えるという副作用も。
3、アッシュワイダー
細長い体に赤い目をした、魔法の残り火から生まれる蛇がアシュワイダー。わずか1時間足らずしか生きることができない魔法動物で、それ以上の時間が経つと埃のように散っていくのが特徴。
暗い場所に卵を産み落とし、歩けばその後には灰が残ることから、名前に「ash 灰」という言葉が含まれています。アシュワイダーの卵は赤く、とても熱くなり、もし魔法で凍らせることができれば媚薬として、あるいはマラリア熱の特効薬として用いることができます。
一方で卵は熱を発し、火をつける危険もあり、火が付けば建物を数分で焼き払ってし合う恐れもあります。
4、噛み付き妖精/ドクシー
カブトムシに似た羽、毒を持つ鋭い歯、黒い髪の毛、四本の腕に四本の足を持つ魔法動物がドクシー。その姿から、本当の妖精に間違えられることもしばしば。しかし一度噛まれたら解毒剤を飲まなければ大変危険な状態に陥ることもあり、噛み付き妖精としても知られています。
ドクシーのメスは一度に500個まで卵を産むことができ、産んだ後は土の中に埋める習性を持ちます。卵はわずか2、3週間でふかします。
5、ムーンカーフ
満月のときだけ姿を現す珍しい魔法動物といえばムーンカーフ。青白い肌、細長い脚、平べったい足、まん丸の目をしているのが特徴。
月の光に照らされると、まるで踊るように歩き、辺りに幾何学模様の跡を残し、人の目を惑わすことができます。ムーンカーフの糞は、太陽が昇る前に獲れば、魔法の植物が早く健康に育つことで知られています。
6、フウーパー
アフリカに生息する、カラフルな羽に覆われたエキゾチックな鳥がフウーパー。羽の色はオレンジ、ピンク、グリーン、イエローと数種類にも渡り、見る人の目を魅了します。
一方でフウーパーの鳴き声を聞くと、発狂するほど頭がおかしくなるため、フウーパーを飼うには沈黙の魔法を毎月かける必要があります。ちなみにフウーパーの卵は模様があるのが特徴で、羽はペンとして使われます。
7、ディリコール
ふわふわの羽に覆われた鳥といえばディリコール。危険が身に迫ると、姿を消すことができ、また別の場所に姿を現すことができます。その様子はまるで瞬間移動。
人間はディコールの姿を消す能力について知らないため、絶滅に追い込んだと信じており、絶滅の象徴とも言える「ドードー鳥」と呼ぶこともしばしば。しかし実はまだ生存しているのです。
8、 ヒッポカンポス/海馬
ヒッポカンポスはギリシャに生息する、上半身が馬で、下半身が魚の魔法動物。その姿から別名、海馬、またはタツノオトシゴとして知られます。
ヒッポカンポスは半透明の卵を産み、外側から中にいる赤ん坊が見えるほど。赤ん坊はタッドフォールと呼ばれます。
ヒッポカンポスの多くはギリシャ付近に生息しているものの、スコットランドの沿岸部でマーピープルによって捕まえられ、飼育されたこともあります。
9、ルーンスプール
アフリカに生息する3つの頭を持つ蛇といえばルーンスプール。体長2メートルほどの大きさで、体にブラックとオレンジのストライプが入っているのが特徴。そんな外見のせいで見つけるのは意外と簡単。
3つの頭にはそれぞれ役割があります。左の頭はどっちに進むか、次に何をするのかを決めるの対し、真ん中の頭は夢を見ることに使われます。また、右の頭には毒のある牙があり、攻撃するときに使います。
お互いがお互いを非難することで共食いを始めることもよくあり、そのせいかルーンスプールは長い年月を生きることができないと言われています。
口から卵を産む唯一の魔法動物でもあり、その卵は頭の回転が速くなる薬として高額で世界各国のブラックマーケットで取引されています。
10、サスカッチ
北米に生息する、全身もじゃもじゃの毛に覆われた、猿のような魔法動物がサスカッチ。巨大な体をしていることから別名ビッグフットとしても知られています。
アメリカの魔法界では、人間が住むエリアにサスカッチが姿を現すことは、魔法界の秘密を人間界に露出することにつながるとして、許されないことだと言われています。
11、 オーグリー
アイルランドに生息する、ハゲワシのような魔法動物がオーグリー。細い体に、緑がかかった黒い羽、長くてシャープな口ばしを持ち、アイルランドのフェニックスとしても知られています。
昆虫や妖精を食べ、大雨のときに捕獲をするのが特徴で、シャイな性格で普段は巣の中でひっそりと生活しています。その悲しげな鳴き声は、長い間死の予兆だといわれてきたため、魔法使いはオーグリーの巣から距離を置きたがる傾向にあります。
しかしながら後にオーグリーが鳴くときは雨が降る直前であることが判明し、そのことから天気予報に利用されることがよくあります。
ちなみにオーグリーの羽は、インクを受け付けないため、ペンとして使うことはできません。
12、クラップ
ジャック・ラッセル・テリアに似た犬の姿をした魔法動物がクラップ。尻尾が二つに割れているのが特徴で、魔法使いや魔女に忠実なところも犬そのもの。なんでも食べるので餌に困ることもなく、逞しく生きます。
魔法界の法律では、クラップが生まれてから6週間から8週間の間に人間に気づかれた場合、尻尾を魔法によって取り除かなければなりません。
また、クラップを飼うにはライセンスが必要で、人間の生活エリアでもクラップがちゃんと飼い主の言うことを聞くかどうかがテストされます。
13、マーピープル/水中人
水中に住む人魚といえばマーピープル。別名、水中人として知られ、世界中の海に生息します。彼らの習性は謎に包まれており、分かっていることといえば、長い間水中で息ができることぐらい。陸に上がるかどうかは不明です。
マーピープルにも人間のように生息地域によってそれぞれに肌や髪の毛の色に違いがあり、ブラック・レイクのマーピープルのほとんどが緑色の髪の毛に、黄色の目、灰色の肌をしているのが特徴。
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