スターウォーズシリーズにおいて最もファンの間で論争を巻き起こしたといっても過言ではない「スターウォーズ/最後のジェダイ」。
一部のファンたちがディズニーに撮り直しを求めて署名運動に乗り出すまでに発展しているほどで、今後も批判の嵐は尾を引きそうな印象です。
そこで本作において多くのファンがダメ出しした点を指摘していきます。
1、キャスティングと新キャラ
本作から初めてスターウォーズの世界に登場したキャラクターが何人もいます。主要キャストの中ではローズ(ケリー・マリエ・トラン)、アミリン・ホルド(ローラ・ダーン)、DJ(ベニチオ・デル・トロ)の三人がそれに当ります。しかしいずれの登場人物も本作の物語において必要不可欠であったかというとそうとは言いがたいでしょう。
ローズはレジスタンスの技術部におけるメインテナンス担当という触れ込みでしたが、なぜか普通に戦いに参加し、他のレジスタンスのパイロットや戦士と特に違いがありませんでした。
アミリン・ホルドは、レイア将軍の代役としてレジスタンスを率いりましたが、ポー・ダメロンと喧嘩しているだけでした。
天才ハッカーのDJにおいては、お金のことしか考えていないチャラい詐欺師といったキャラが、以前のハン・ソロと被ります。
そしてどのキャラクターもバッググランドがないに等しく、一体どこから来た何者であるかが不明なまま物語は幕を閉じてしまうのです。
また、エキストラレベルでも女性キャストとアジア系キャストの増加が際立っていました。それまで男の軍隊だったレジスタンスやファーストオーダーでさえ、本作から急に男女混合になっていたのに抵抗を覚えた人も少なくないはずです。
2、スノークが誰なのかすら分からない
人物描写が最も欠けていたキャラクターといえばスノークでしょう。スノークといえば「スターウォーズ/フォースの覚醒」から登場したファーストオーダーの帝王であり、ラスボスです。
当然、視聴者はスノークこそが、最新シリーズの最大の敵であると考えたでしょう。ところがそのスノークでさえ、途中に弟子のカイロ・レンに殺されてしまい、あっけなくシリーズから退場してしまいます。
スノークについては謎が多く、ファンの間では様々なセオリーが囁かれていました。しかし結局、スノークが命を落としたことで、彼については何も分からないまま、ただの悪者という存在だけに成り下がってしまいました。
スノークもまた背景のない、空っぽのキャラクターとして生まれては、死んでいったのです。
3、レイア将軍が宇宙を浮遊する
旧シリーズではレイア姫とルークはフォースの力によってお互いの思いが通じ合うことが度々ありました。しかしレイアに関していえば、フォースを使って特別なことをすることはできないと考えられてきました。
ところがここに来て、突然それまでフォースの使い方を知らなかったレイア将軍が危機一髪の事態で、フォースの能力をいかんなく発揮します。
あろうことか宇宙空間で、宇宙服もなしに、フォースの力だけでスペースシップに向かって浮遊していったのです。
あのシーンに対するファンの拒否反応は相当なもので、各方面から批判が集まりました。それもそのはずファンはそれまでレイアがフォースを扱う姿を見たことがないからです。
4、ライトセーバー同士の戦いがない
スターウォーズの見所の一つである、ライトセーバーによるソードファイト。実は本作ではたった一度もライトセーバーによるリアルファイトがなかったことに気づいたでしょうか。
カイロ・レンとレイが力を合わせて戦ったシーンでは赤いスーツを身にまとったスノークの兵士たちはライトセーバーを使っていません。
ラストの見せ場である、カイロ・レンVSルーク・スカイウォーカーのシーンではルークはその場にいなかったことを考えると、ライトセーバーで戦ったとは言いがたいです。
つまり本作にはスターウォーズシリーズ初めて二本のライトセーバーによるソードファイトが実現しなかったことになるのです。
5、ルークが死ぬ理由がない
カイロ・レンを自分の投影によって欺いたルーク・スカイウォーカーでしたが、彼は遠いアク=トゥーの島で力尽きて倒れてしまいます。そして肉体が消え、魂となってしまうのでした。
しかしながらルークが実際にはカイロ・レンと戦っていないことを考えると、あの戦いで致命傷を負う理由が見当たりません。
フォースを使って自分の影を用いて遠隔で戦うことは確かに体力を奪う行為になるでしょう。しかしかといってそれが理由で死んでしまうのは不自然ですらありました。
6、フォースの覚醒とまるで違う
「スターウォーズ/フォースの覚醒」からスタートした新シリーズですが、「最後のジェダイ」は前作の世界観を受け継いでいるとも言いがたいです。
監督がJ・J・エイブラムスからライアン・ジョンソンに変わったことで、解釈の違いが目立ち、「フォースの覚醒」と「最後のジェダイ」では同じキャラクターがまるで違う行動を取る始末でした。
その証拠にルーク・スカイウォーカーを演じるマーク・ハミルはライアン・ジョンソン監督に「君のルークに対する解釈にはほとんど全て賛成できない」と食って掛かったことを本人が明かしています。
それほど演じるほうにとっても、理解に苦しむほどキャラクターの描写に大幅な違いがあったということです。続編は続編だけれども、「最後のジェダイ」はそれ一つの単体の作品といってもおかしくないですね。
7、スターウォーズっぽくない
なにより多くの人が違和感を覚えたのは全体に広がる雰囲気、世界観の違いじゃないでしょうか。一新された登場人物やエキストラもさることながら、宇宙人、モンスターなどのサブキャラクターのデザインすらも他の映画から借りてきたような安っぽさがありました。
それに加えて、スターウォーズの世界におけるお約束を無視したようなストーリーの展開が重なったことでファンの拒否反応は一層深まったのだと考えられます。
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