ひねくれ者のモンスターが人々のクリスマスを盗もうと奮闘する、イルミネーション・エンタテイメント製作のアニメーション映画といえば「グリンチ」。怪盗グルーシリーズなどにも関連する本作に隠された数々のトリビアを一挙紹介します。
1、グリンチのスプリングシューズ
何かと変わった発明品を持っているグリンチですが、中でも奇異な発明品といえばグリンチが物語の終盤で披露したスプリングが入ったシューズ。これを履いてグリンチは、シンディ・ルーの家に忍び込みます。
このスプリングシューズ、実はグリンチのTV版ではシンディ・ルーが履いていたもので、本作ではその敬意も込めて劇中で採用されています。
2、グリンチのミシン
フーヴィルの街に乗り込んで、クリスマスを台無しにしようという計画を立てたグリンチは自らサンタクロースの恰好をすることに決めます。
そのためにミシンを使って赤いコートを縫おうとしますが、そのときに使われているミシンに注目。
よく見ると、ブランドの名前が「THEODOR」になっています。
これは原作者の名前がセオドア・スース・ガイゼルのため、彼に対する表敬のためブランド名を「THEODOR」にしたのです。TVも原作にもリスペクトを払うイルミネーション・エンタテイメントはさすがです。
3、洞窟探検
ラジオからクリスマスソングが流れてくるのを嫌がって、グリンチが目覚まし時計に向かって投げる本があります。
ベッドの横のサイドテーブルに置いてある一見、普通の本ですが、タイトルを見ると「spelunking for beginners 初心者のための洞窟探検」と書いてあるのが分かります。
このことからグリンチは洞窟のことにあまり詳しくないことが分かります。もしかすると、あの洞窟にも最近引っ越したのかもしれません。
4、ドクター・ストレンジ
グリンチの声優を担当したのは、イギリス人俳優のベネディクト・カンバーバッチ。彼はマーベルのキャラクター、ドクター・ストレンジの役をやったことでも知られていますね。
そのせいか偶然か、あるいは必然かドクター・ストレンジのワンシーンをモチーフにしたようなシーンもあります。
そのシーンとはグリンチが洞窟の中で窓の前でポーズを決めている下り。ドクター・ストレンジではヒーローが丸い窓の前でポーズを決めていましたが、両作品の丸い窓にはたくさんの類似点があります。
5、フーハッシュ
フーヴィルでは何かと「Who フー」の付くものが多く、食べ物にも同様に「Who」が付いています。
例えばグリンチがフーヴィルで食糧を調達しに行ったときにスーパーで大量に買うのが「WHO HASH」というメーカーの缶詰です。
実はこれもテレビ版グリンチに登場する缶詰のメーカーと同じです。
6、シンディ・ルーと手紙
劇中シンディ・ルーはサンタクロース充ての手紙を出しに行こうと急いでいたらグリンチと遭遇します。シンディ・ルーが向かっていたのはほかでもない郵便局です。
というのも本作ではシンディ・ルーには父親がいない設定でしたが、実写版「グリンチ」ではシンディ・ルーの父親は郵便局員だからです。ちなみに実写版「グリンチ」でシンディ・ルーが初めてグリンチに会うのも郵便局です。
7、3倍の大きさ
今年に限ってフーヴィルでは例年より3倍も盛大にクリスマスを祝うことになります。そのことをグリンチは隣人のブリクルバウムから知らされます。しかしグリンチにとってはそれはとても耐えられないことで、クリスマスを盗むことを決意します。
この「3倍」というのは、実は終盤に人のやさしさに触れてグリンチのハートが3倍になることの伏線となっています。
8、赤白のマフラー
劇中、グリンチは何かと赤白のストライプのアイテムを身に着けています。スーパーではマフラーを、クリスマスディナーではネクタイで決めていますが、そこには理由があります。
というのもグリンチの原作者であるセオドア・スース・ガイゼルの代表作「The Cat in The Hat」の主人公のトレードマークが赤白のストライプだからです。
9、怪盗グルー
トリビアは原作だけにとどまりません。イルミネーション・エンタテイメントの作品だけにもちろん怪盗グルーシリーズなどともグリンチはつながっていたのです。
例えば「怪盗グルーのミニオン大脱走」ではグルー一家の三姉妹の長女マーゴ(左)がグリンチのTシャツを着ていました。
10、ユニコーン
グルー一家の三姉妹の末っ子といえば甘えん坊のアグネス。そんな彼女がいつも一緒なのはユニコーンのぬいぐるみです。
そのユニコーンをモチーフにしたぬいぐるみが本作でも登場します。そのシーンとはフーヴィルの家族がクリスマスを前に写真撮影する一コマ。毛の色はピンクではなく、青ですがついついアグネスの顔が浮かんできます。
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