スターウォーズエピソード9スカイウォーカーの夜明けの脚本を書いたのは、 J・J・エイブラムスとクリス・テリオですが、実はもともとは彼らの前にコリン・トレヴォロウが脚本家だったことを知っているでしょうか。
というのも当初は、コリン・トレヴォロウが脚本だけでなく監督もする予定だったからです。しかしながら、コリン・トレヴォロウはディズニーとの意見の食い違いによって降板し、結局JJエイブラムスが後任に決まったのでした。
ところがここに来て、コリン・トレヴォロウのオリジナルの脚本の内容がリークされる、という事態が起こり、ファンたちの間で話題になっています。
そこでこの記事ではリーク情報をもとに幻の脚本ともいえるコリン・トレヴォロウバージョンのスターウォーズエピソード9のストーリーを紹介いたします。
スターウォーズエピソード9・ドュエル・オブ・ザ・フェイト
コリン・トレヴォロウが付けたサブタイトルは、ライズオブスカイウォーカーではなく、ドュエル・オブ・ザ・フェイト、つまり「運命の決闘」というものでした。
その物語の中でファーストオーダーは、いくつかの惑星だけを残し、銀河系の大部分を制圧していました。ファーストオーダーに歯向かう者は容赦なく、処刑され、最高指導者のカイロレンは近隣の惑星同士の通信手段すらも処断しました。
そんな中、レイア将軍率いるレジスタンス軍は、全滅を逃れるために秘密のミッションを企てていました。
その計画とは、ファーストオーダーの戦艦の製造所であるクアット・ムーンと呼ばれるところに乗り込み、パワーシャフトに爆弾を仕掛けるというものです。それによってレジスタンスは、ファーストオーダーの戦闘機の製造を阻止しようとしたのでしょう。
レイは、タスケン・レイダーになりすまし、潜入しました。彼女の手にはドュアルライトセーバーが握られています。そのライトセーバーはルークのライトセーバーとレイの武器を合わせて作ったものだそうです。
しかしあえなく彼らの計画は失敗し、レイ、ポー、フィン、ローズ、BB8たちはそこにあったスターデストロイヤーを奪ってなんとか逃亡します。
まもなくレン騎士団がクアット・ムーンに到着すると、レイたちを逃がした責任として現場の司令官を処刑するのでした。
一方、かつて共和国政府ビルやジェダイ聖堂などがあった惑星コルサントはすっかり様変わりしていました。旧共和国の建物の上から新しい建物が建てられ、住民はみんな廃品回収業者たちだった。もちろん惑星コンサントもファーストオーダーの支配下にありました。
そこでハックス将軍はいまやチャンセラーハックスと呼ばれていた。チャンセラーハックスはファーストオーダーの中にいる裏切り者を突き止め、彼をライトブレードのついたギロチンで処刑しました
チャンセラーハックスはファーストオーダーを支持する同盟軍の重役たちを集め、会議を開いた。チャンセラーハックスをはじめ、会議の出席者たちははレイがジェダイであることに気づいていました。
しかしこんなときにカイロレンの姿はありませんでした。どうやらカイロレンは、強力なパワーの源を探すためにどこかへと行ったようでした。
ちょうどその頃、カイロレンは惑星ムスタファーに一人でいました。そこにはダースモールに似た形をしたドロイドもいました。カイロレンの顔は髭でおおわれていました。それだけ長い間、彼は何かを探していたのでしょう。
すると、そこにルークのフォースゴーストが現れます。ルークはカイロレンに向かって、これこそダークサイドが導く場所、誰もいない空っぽの墓場だと言います。
ルークはカイロレンに母親のレイアのところに戻るように説得しますが、カイロレンは、俺はどのジェダイよりも強くなる、お前よりもだ、と反抗します。
ダースベイダーの城でカイロレンは、シスのホロクロンと呼ばれる三角形のデバイスを見つけます。ホロクロンは、あろうことかパルパティーンのホログラムを映しました。それはパルパティーンがダースベイダーに向けて録画したメッセージでした。
万が一、ルークがパルパティーンを倒したら、そのときはダースベイダーがルークを、パルパティーンの師匠である、トー・バラムのもとへと連れて行く、というのがパルパティーンの緊急時のプラン、コンティンジェンシープラン、だったのです。
そこまで見ると、カイロレンの前でホロクロンは爆発しました。そしてホロクロンは赤い光線を放ち、カイロレンは光線によってやけどを負い、叫び声をあげるのでした。
レジスタンス軍の基地で、レイア将軍は、カイロレンの身に起こったことをフォースの力で感じ取っていました。
ちょうどそこにレイ、フィン、ポーたちがスターデストロイヤーに乗って返ってきます。スターデストロイヤーが降り立ったことにレジスタンスのメンバーたちは驚きを隠せない様子でした。
レイは、スターデストロイヤーの中にいた、ファーストオーダーのオフィサーたちをマインドトリックによって欺いていました。彼らは自分たちがどこにいるのかもわかっていない様子です。
基地に戻ってきたレイは、フィンと話をしました。レイはフィンに自分はジェダイになるにはふさわしくないといった考えを明かします。みんなの期待に応えることはとてもできないというのです。
それに対し、フィンは、まだカイロレンの存在を近くに感じているのかと聞きます。それに対してレイはずっと悪夢に襲われていて、カイロレンとの絆が一体なんなのかは説明がつかないと頭を抱えるのでした。
フィンは、カイロレンのことを考えるのはもうやめるべきだ。彼はもう変わることはできない。今からでは遅すぎると言いましたが、レイは、人が変わるのにはいつだって決して遅くはない。それを教えてくれたのはあなたよ、フィン、というのでした。
レイたちが奪ったスターデストロイヤーにはほとんどの装備が完全な状態でありました。その中にはタイファイターまであります。
レイがジェダイの本で調べたところ、惑星コルサントのジェダイ聖堂があった場所の下には旧共和国時代の通信システムが眠っているとのことでした。
それを使えば50の惑星と交信でき、協力を呼び掛けることができると考えました。それが残された数少ない希望でした。
ジェダイの訓練
惑星コルサントのミッションを前にレイはジェダイの訓練をしていました。レイの前にルークのフォースゴーストが現れ、彼女に指導します。
レイは自分の責任の重さを感じてかフラストレーションを覚えていました。レイはルークにこう聞きます。
「フォースのバランスを保つとは一体なんなんですか。ダークサイドはライトサイドを苦しめ、ライトサイドはダークサイドを絶滅させる。それが繰り返されるだけじゃないですか。それがどうバランスを保つのですか。」
するとルークは、「君のその怒りは十分理解できる。私の父も同じだったから。でもフォースが君に話かけてくれるはずだ、」と言います。
レイは、「私はフォースが思っているような人間ではないです。私は何者でもないのです」と言って自分の運命を否定しようとします。
ルークはそんなレイに対して、もし本当にそんなことを思っているなら、最後のジェダイはもう死んでいることになるぞ、と忠告しますが、レイは「おそらくそうでしょうね」と、自分がジェダイであることを拒絶するかのように答えるのでした。
惑星コルサント
惑星ムスタファーにいたカイロレンは、ファーストオーダーが支配する惑星クロサントに戻っていました。彼はホロクロンの爆発のせいで顔をひどく怪我していたため、マンダロリアンのアーマーを溶かして、マスクにしました。
それが終わるとカイロレンはチャンセラーハックスのところに行き、またすぐに別の場所に行くために出発すると伝えます。
それに対してチャンセラーハックスは、探していた強力なフォースの力の源とやらを見つけたのかとカイロレンに聞きます。
カイロレンはじきに見つかる、そうなったら惑星を破壊することなど、もはや無意味になると宣言するのでした。そしてチャンセラーハックスに、レジスタンスを見つけて、一掃するのだ。ただし、あの女だけ連れてこい、と命じます。あの女とはもちろんレイのことです。
惑星コルサントを後にしようとしていたカイロレンは、ダースベイダーのマスクに話かていました。
今ならあなたの弱さと痛みが理解できる。あなたは変な愛情のせいで判断を曇らせたんだ。
そしてカイロレンはあろうことかダースベイダーのマスクを外に向かって投げ捨てるのでした。
それぞれのミッション
レイは自分の進むべき道を迷っていました。そこでポーとチューバッカを連れて彼女の道を照らしてくれる予言者のもとへと行くことにします。レイは予言者にカイロレンの居場所も突き止めてもらおうというのでした。
一方、ローズ、フィン、R2D2、C3POは惑星コルサントのジェダイテンプルの下にある通信システムを稼働させるためのミッションを遂行するために出動しました。
レイは出発する前にレイア将軍と言葉を交わします。レイはレイア将軍に、「自分が何者なのか分からない。どんな道を歩むべきかも」と言います。
それに対し、レイア将軍は、こう言いました。
「私もずっとフォースのバランスについて聞かされてきたけど、その意味がいまだに分からないでいるの。でもなにがあろうと、フォースがあなたを選んだことを忘れないで。あなたの人生はほかの誰かによって決められるわけではないから。」
また、レイは、「ベンソロの中にはまだ善人の心が残っている。私なら彼のことが救えるはずだ」とレイア将軍に言いました。しかしこれに対してレイア将軍は、「私もかつてそう信じてたけど、私の知っている彼はもういなくなってしまった」というのでした。
惑星レムニコア
カイロレンはホロクロンのパルパティーンのメッセージを手掛かりに、シスの惑星レムニコアに行きました。
そこにはあちこちに大昔の戦いで死んでいった者たちの死体や残骸が転がっていました。やがてカイロレンは岩でできた要塞を見つけます。
そしてその中で、パルパティーンの師匠だと言われる、トー・ヴァラムと出会うのでした。トー・ヴァラムはおそよ7000歳の古代のエイリアンで、彼のルーツや起源は謎でした。
カイロレンは、トー・ヴァラムに対して「あなたがダースプレイガスを指導をしたのか、」と聞きます。
すると、トーヴァラムは、「人の名前などなんの意味も持たない」と言います。そして「お前もかつてここに来た者たちような力が欲しいのか。モーティスの神の仲間入りでもする気か」とカイロレンに聞くのでした。
カイロレンがそうだというと、トー・ヴァラムは「お前は過去にとらわれている。過去の自分とを切り離さなければ、お前の運命はそこら中に転がっている兵士の死体と同じになるだろう」と忠告します。
そしてトーヴァラムは相手からフォースの力を吸い取る方法をカイロレンに伝授するのでした。それこそが自分のフォースの力をパワーアップさせ、死を欺く方法だいうのです。
惑星コルサントでのミッション開始
ローズ、フィン、R2D2, C3POは、ファーストオーダーの検問を潜り抜け、惑星コルサントに忍び込むことに成功していました。
ファーストオーダーに支配されたその場所は、かつての惑星コルサントとは変わり果てていました。
ジェダイテンプルがあったところに行くと、そこはがれきの山となっており、ドラム缶に火を焚いて生活する、廃品回収業者たちの姿がありました。
ここはとてもジェダイテンプルには見えない。C3POがそういうのも無理はありませんでした。
裏切り
トー・ヴァラムの指導を受けたカイロレンは、惑星レムニコアで、岩でできた要塞の周りにいるエイリアンたちを使って新しい技術を試していました。もちろんそれはトー・ヴァラムから教わった、相手のフォースの力を吸収する技術です。
するとカイロレンは、ある洞窟を見つけます。そしてそれに呼びこまれるように中に入っていきました。
すると、あろうことかそこにはダースベイダーの姿がありました。たちまちダースベイダーはカイロレンを襲いました。激しい戦いの末、カイロレンは破れてしまいます。しかしそのときそれがただのビジョンだったことに気づくのでした。
ダースベイダーに敗北したカイロレンは怒りに満ちた様子で、トー・ヴァラムの下へと向かっていきました。そして聖域モーティスがどこにあるのかトー・ヴァラムに聞きます。しかしトー・ヴァラムは、カイロレンにまだお前はモーティスに行くに相応しくないといい、聖域への生き方を教えるのを拒否しました。
それに腹を立てたカイロレンは、なんとトー・ヴァラムから習ったばかりの技術で、トー・ヴァラムのフォースを自分に吸収しようとするのでした。
惑星ボナダン
その頃、レイ、ポー、チューバッカの三人は惑星ボナダンにいました。レイはそこで記憶をもとに彼女に進むべき道を照らしてくれる予言者と会います。予言者がレイの記憶の中から銀河系の星図を取り出そうとすると、レイの頭の中に眠っていたカイロレンのビジョンまで見えました。レイはそのビジョンに映った場所こそが次に行くべき場所だと言います。
一方、ファーストオーダーはレジスタンスに盗まれたスターデストロイヤーの場所を追跡していました。それによってレジスタンス軍の秘密の基地の場所が明らかになり、あえなくレイア将軍たちは、基地を撤退するはめになります。
そしてレイア将軍は仕方なく、盗んだスターデストロイヤーをレジスタンスのヘッドクォーターとして活用することにします。
レイア将軍のメッセージ
ローズ、フィン、R2D2, C3POはジェダイテンプルの下に眠っていた通信システムを見つけだしました。そこには大きなカイバークリスタルがあり、それを通じてR2D2が発信機を稼働させます。
そして彼らはレイア将軍から預かっていたメッセージを銀河系のあらゆる惑星に向けて送りました。
レイアはメッセージの中で言いました。
「我々はいつまでも沈黙しているわけではない。もうこれ以上ファーストオーダーの影で生きるわけにはいかない。光に向かってステップを踏み出さなくてはならない。」
レイアのメッセージは途中でファーストオーダーに察知され、遮断されました。しかしその言葉は確かに銀河系のあちこちまで行き届いていました。ベンドゥ・モンクや、バウンティーハンターのボスク、そしてカントバイトにいる少年、テミリ・ブラッグにまで届きました。
その頃、惑星ボナダンにはレン騎士団が、レイ、フィン、チューバッカの居場所を突き止めてやってきました。レイたちは海の上をレイザーセイルと呼ばれるヨットのような乗り物に乗って、追いかけてくるレン騎士団から逃れようとします。
そのときレイはレン騎士団のことをどこかで見たような気がしていました。そう、かつてフォースの覚醒でルークのライトセーバーに触れたときに見たビジョンにレンノ騎士団が現れていたのです。
レイは確かに初めて会った彼らのことを知っていました。そしてレン騎士団のメンバーを一人残らずライトセーバーを使って倒すのでした。
聖域モーティス
惑星レムニコアを去ったカイロレンは、コルサントにいるチャンセラーハックスと連絡を取り、レジスタンス軍が通信システムを使ってメッセージを送ったことを伝えました。そして途中でレジスタンスのメッセージを遮断したのは自分だと言いました。
チャンセラーハックスはいまこそファーストオーダーの力を奴らに見せてやるべきだ。新しいフォースの力を使って敵を恐怖に陥れるんだ、とカイロレンにけしかけました。
カイロレンは、チャンセラーハックスの言葉を聞くと、聖域モーティスに向かって戦闘機を飛ばしました。
一方、惑星コルサントでミッションを果たしたフィンとローズたちは、ファーストオーダーから身を潜めて生きる人々と出会いました。その中にはフィンのようにかつてストームトルーパーだった者たちも多くいました。
彼らは今ではファーストオーダーのやり方にとてもついていけないと言います。そしてフィンたちと一緒に反乱を起こそうと、闘志を燃やすのでした。
惑星アラフォン
惑星アラフォンでレイア将軍はある男と会っていました。その男とはほかでもないランド・カルリジアンです。久々にレイア将軍と再会したランドは大喜びします。
しかしレイア将軍にここはファーストオーダーの連中がよく来るからここにはいないほうがいいと忠告します。
レイア将軍は、あなたの助けが必要だとランドに言いました。ランドにほかの密輸業者たちの仲間を集めてレジスタンスと共に戦ってほしいと協力を呼び掛けたのです。
しかしランドは、かつて帝国軍との戦いに一度は勝ったにも関わらず、今ではこんな有様になったじゃないか。なんのための勝利だったんだ、と戦うことの無意味さを語りました。
そしてレイアのためならなんでもしたいが、戦いに参加することはできないといって断るのでした。
聖域モーティスでレイとカイロレンが見たビジョン
銀河系の地図には載っていない、未知の空間にある聖域モーティスはフォースの起源だとも言われています。その場所にカイロレンとレイは、ほぼ同じタイミングで降り立ちました。
レイは、氷の山を登り、頂上を目指します。するとそこにはローブを付けた大きな銅像がそびえたっていました。
頂上につくと、レイは幼少時代のビジョンを見ました。両親が彼女を惑星ジャクーに残して飛び立っていく場面が蘇ります。
レイの母親はレイを取り戻そうとレイのもとに駆け寄ろうとしますが、父親が危険だからやめておけとそれを制止しました。最後に母親はレイに向かってこう言いました。
「ここで待っていて。必ず戻ってくるから。きっとそのとき理由が分かるから。絶対に私たちは戻ってくるから」
ビジョンを見たレイは感情的になり、なぜ戻ってきてくれなかったの、とその場で叫びます。彼女の叫び越えは、氷の山の奥底へと響き渡りました。
一方のカイロレンは森の中にいました。カイロレンもまた彼の過去と向き合っていました。森の中には一軒の家があり、煙突から煙が出ています。その中には黒いローブを来た思春期のカイロレンとハンソロがいました。
ハンソロが、「ベン、何をしてるんだい?」と聞くと、カイロレンは「それはもう僕の名前じゃない」と言いました。
「お母さんがそんな恰好のお前を見たいと思うのか。」
「僕はもう戻ってこない。自分にはもっと大切な宿命があるんだ。」
「息子よ、そんなのは嘘だ。大切なものはここに全てある。」
「お父さんやお母さんが大切なものだって? 僕には二人には分からない特別な力があるんだ。」
「お母さんは誰よりも分かってるよ。」
「でもお母さんは、僕をジェダイの訓練をさせるために一人にしたじゃないか。」
「それはお前が学ぶため、成長するためにだよ。」
「僕はもう成長したんだ。」
「いいからライトセーバーを渡すんだ。」
「そんなことできるわけないだろ。」
二人のそんな会話をカイロレンは思い出していました。そしてカイロレンのビジョンは、ハンソロを殺した様子を映し出します。そしてカイロレンもまたレイが上った同じ氷の山を登っていくのでした。
レイの両親を襲った犯人
惑星コルサントでフィンとローズたちは、反乱を起こすためにファーストオーダーの要塞の近くに人々を集めていました。
フィンたちが戦闘を開始しようというところにレイア将軍を乗せたスターデストロイヤーが到着します。ポーとチューバッカの姿もありました。チューバッカはなんとエックスウィングに乗ってやってきました。
空と地上では激しい戦闘が繰り広げられました。まもなくしてローズがファーストオーダーに捕まってしまい、拷問を受けます。しかし彼女はなんとか自力で脱出することに成功するのでした。
一方、レイとカイロレンは聖域モーティスの山の頂上にある大聖堂で遭遇しました。カイロレンはレイに「今の自分はアナキンよりもルークよりも強い、モーティスの力と共に、一緒に銀河系を征服しよう。かつて古代の人々がそうしたように。ダークサイドとライトサイドの両方で。」と言いました。
それを聞いたレイは、「あなたはまだ自分に対して恐れている。ダークサイドが抜け殻にしってしまったに違いない。私があなたと手を組むとでも思っているの? あなたが私の家族にひどいことをしたというのに? ここで私に話すつもりだったの? 事実を言って私を弱らせようっていう魂胆だったの? 」と問い詰めました。
「私はあなたが何をしたか知ってるの。ずっと知っていた。私の両親は、酒代のために私を売ったんじゃない。彼らはあなたから隠れようとしていたんだわ。」
それを聞いたカイロレンはこう言います。
「覚えていたのか? 全てはスノークの命令だったんだ。彼の脅かす者は一人残らず殺せと言われたんだ。お前にたどり着くのにそれほど時間はかからなかった。でもお前はむしろ俺に感謝するべきだ。俺はお前を殺さなかったんだから。
なにも俺はお前のためにここに来たわけじゃない。そのドアの向こうにあるものが欲しいだけだ。」
大聖堂の前に立っていたレイはカイロレンを聖堂の中に決して入れようとはしませんでした。それどころか、中に入りたいなら力づくで入るがいいと彼に挑戦しました。
二人はライトセーバーとフォースの力を使って応戦します。レイとカイロレンの決戦の火ぶたが今切って落とされたのでした。
ファイナルバトル
惑星コルサントでは激しい戦いが続いていました。そんなとき突然現れたのは、仲間を連れてやってきたランドカルリジアンでした。その中にはバウンティーハンターのボスクまでいました。C3POやR2D2も役に立とうと、最前線に行ってレジスタンス軍をサポートしました。
ところがまもなくしてR2D2が攻撃を受け、破壊され、彼の頭が黒焦げになってします。するとそこにチューバッカが現れ、かつて帝国軍の攻撃を受けてC3POの破片をかき集めたように、バラバラになったR2D2を背中に抱えるのでした。
モーティスではレイとカイロレンが生きるか死ぬかの決闘を繰り広げていました。やがてカイロレンの攻撃がレイの額を直撃し、頬から額を切りました。それによってレイはライトセーバーを落としてしまいます。
そして流血して目が見えなくなってしまい、あえなく聖堂の階段の前で倒れました。倒れたレイを後目にカイロレンが大聖堂に入っていくと、そこには古代の銅像がそびえたっていました。
カイロレンは、フォースの力の源があると信じていましたが、あるのは石でできた空っぽの遺体安置台ぐらいでした。自分の目的のものを見つけられなかった彼は怒り狂い、銅像を切り倒しました。
「お前は負けたんだ。」
突然、ルークの声が聞こえました。
[父親の愛情が、自分の家族を助けた。だから自分の甥っ子であるお前のことも助けられると持っていた」とルークはつぶやきました。 そしてお前はスカイウォーカーではない、とカイロレンにいうのでした。
そのとき倒れていたレイがルークのフォースを感じ取って起き上がりました。 レイは布を破って見えなくなった自分の両目に巻きました。
そしてルークはカイロレンにこう告げます。
「お前は、我々全員を倒すことはできない。オビワンの言っていたことは正しかった。我々はフォースに包まれているんだ。フォースは我々の中を通り、銀河系を一つにするのだ。我々はフォースによってつながっており、一心同体なんだ。そんな我々が決して敗れることはない。」
そういってルークは姿を消しました。彼と入れ替わるようにレイがやってきます。そして両目が塞がったままの状態で再びカイロレンに立ち向かっていくのでした。
惑星コルサントの戦いは、形勢が逆転しつつありました。チャンセラーハックスはそれに気づいていました。ファーストオーダーが破れるのも時間の問題でした。
実はチャンセラーハックは前からひそかにライトセーバーを集めていました。彼はカイロレンのようにフォースを使うことに憧れ、カイロレンのような力をずっと欲していたのです。
しかしファーストオーダーが破れいていくのを目の当たりにしたチャンセラーハックは、紫色のライトセーバーを取り出し、自決してしまうのでした。
一方のレイとカイロレンは互角の戦いを繰り広げていました。ところがレイがカイロレンのライトセーバーの柄の部分を打ち砕いたとき、一緒に彼の指を切り落としました。
カイロレンは信じられない様子で自分の手を見ながら、怒りに任せてレイのフォースの力を吸い込もうとしました。
レイが見る見るうちに力を失っていくのに対し、カイロレンは回復していきました。レイはカイロレンに対して、助けを求めるように、「ベン」と呼びかけます。
そのとき惑星コルサントにいたレイア将軍がフォースで息子に話しかけました。レイアは彼に戻ってきなさい、と優しくつぶやきました。
そのときカイロレンは初めてダースベイダーが破れたのは弱さではなく、愛情だったのだということに気づきます。
そしてカイロレンは、レイの手を取り、自分に向けて吸い込んだフォースの力を彼女に戻そうとしました。
二人の間にはダークサイトとライトサードのフォースのエネルギーが行き来しました。レイの肉体が回復していくと同時に今度はカイロレンの体が弱っていきました。そして息を引き取ろうというとき、カイロレンは、レイに向かって、レイ・ソラーナと彼女をフルネームで呼ぶのでした。レイ・ソラーナ。
新世代のジェダイ
傷が癒えたレイを、光の粒子が取り囲みました。レイの体は浮かび上がり、気が付くとアストラル界と呼ばれる四次元の世界にいました。
そこでレイは歴代のジェダイたちから声をかけられます。ルーク、ヨーダ、オビワンケノービの声が聞こえます。
レイはオビワンケノービに聞きました。私は死んだのかと。するとオビワンは、この世界に死など存在しないと言います。
ヨーダは、お前はたくさんのことを私たちに教えくれた、とレイをほめたたえました。ルークは「お前は、ダークサイトとライトサイドの両方を包み込み、バランスをもたらしたのだ。」と説明しました。
しかしレイはここで選択を迫られます。彼らの元に残り、静穏(静穏)と平和の中で暮らすが、または苦しみや痛みと愛と共に生きることを選ぶかのどちらかです。
レイはもちろん生きることを選びました。そして歴代のジェダイたちに感謝をし、彼らに別れを告げるのでした。
最後にオビワンケノービはレイにこう言いました。
「お前はジェダイの騎士だ、レイ・ソラーナ。だけどお前は最後のジェダイではないからな。」
一方、惑星コルサントの戦いは終わりを迎えていました。ファーストオーダーは要塞ごと、惑星から脱出しようとしましたが、システムが異常を起こし、脱出を図ったときに大爆発しました。ローズが捕まったときにファーストオーダーのシステムに細工をしていたのです。これで完全にファーストオーダーは銀河系からいなくなりました。
チューバッカはドロイドと一緒にR2D2を修理しようとしていました。その様子をC3POが不安そうに見つめています。
そこにレイア将軍が現れると、 C3POは「R2は頑固いだけど、彼がいなくなったら私はどうしたらいいのか分かりません」と泣きそうな声で言いました。
するとレイア将軍は、大丈夫よ、といってかつてデススターの中で彼女がR2D2にしたように膝をついてR2D2と向き合い、メモリードライブを彼に挿入するのでした。
R2D2が再起動すると、彼のこれまでの記憶が走馬灯のように戻ってきました。ルークとの出会い、オビワンがアナキンスカイウォーカーのライトセーバーをルークに渡したシーン。デススターの場面。ヤービンの戦いに勝ったときのメダルセレモニー。ヨーダがXウィングをフォースの力で持ち上げた下りなど、懐かしのシーンの数々がR2D2の記憶を通じて映し出されました。
フィンは惑星モデスタと呼ばれる、農園のような場所にいました。そこにレイがやってきます。そしてレイはそこにいる子供たちに次世代のジェダイの教えを伝えるのでした。
ーーーーー
以上が、スターウォーズ・エピソード9・デュエル・オブ・ザ・フェイトのあらすじの全てでした。
スカイウォーカーの夜明けとは全く違った物語ですが、ところどころスカイウォーカーの夜明けが影響を受けてると思われるシーンがありましたね。
おそらくJJエイブラムス監督とクリステリオは脚本を書くにあたって、コリン・トレヴォロウの原案をかなり参考にしたはずです。
お蔵入りにはなりましたが、コリン・トレヴォロウの脚本なしでは、スカイウォーカーの夜明けは存在しなかったといってもいいかもしれませんね。