「スターウォーズ/フォースの覚醒」で、強烈なインパクトを残した老婦人といえばマズ・カナタ。緑が溢れる銀河系の惑星タコダナにそびえるお城の主である長老が実はあの美人女優だったということをご存知でしょうか? マズ・カナタのキャスティングの裏話、そして秘密に迫ります。
マズ・カナタを演じた女優ルピタ・ニョンゴのプロフィール
ルピタ・ニョンゴといえば、メキシコ生まれ、ケニア育ちの女優で、「それでも夜は明ける」でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、一躍世界的に有名になった女優です。また、その美しいルックスから2014年には雑誌「People」が選ぶ「世界で最も美しい女性」に選ばれるなど、一気にスターダムを駆け上った幸運の持ち主でもあります。
「それでも夜は明ける」に出演する前は全くの無名で短編映画に一本出演した経験しかなかったほどです。「スターウォーズ/フォースの覚醒」は「フライト・ゲーム」に続く自身3本目の作品で、2016年に公開されるディズニー実写版「ジャングルブック」の声の出演も決まっています。
急に多忙になったからかルピタ・ニョンゴが「スターウォーズ/フォースの覚醒」のオーディションを受けたとき、あまりにも忙しくてそのオーディションがスターウォーズのものとも知らずに受けていた、とTV番組のインタビューで話しています。
ルピタ・ニョンゴが演じる役マズ・カナタは悪の指導者スノークと同様モーションキャプチャによるCGのキャラクターです。特に顔の部分全てCGのため、ルピタ・ニョンゴは顔中にプラスチックでできたシールのようなものを貼って撮影に臨んだそうです。また、休憩中もシールを外すことができなかったため、口についたそれを食べ物と一緒に食べてしまったといいます。
マズ・カナタの正体
マズ・カナタは年齢1000歳を超えるタコダナの惑星に住む宇宙人。オレンジの色を肌をして、まん丸のブルーの目にゴーグルをかけているのが特徴です。マズ・カナタはタコダナにある城の主で、そこは銀河系中から様々な荒くれ者が集まってくるたまり場になっています。
それはまさしくスターウォーズ・エピソード4の酒場のシーンのモチーフとも言える場所で、旅人や海賊だけでなく、ファーストオーダーのスパイなどもたむろしているような危険な場所でもあるのです。
マズ・カナタは、チューバッカのことがお気に入りで、彼のことを冗談交じりに「ボーイフレンド」と呼びます。また、長年の人生の経験から哲学的な話をすることも多く、彼女のことを女版ヨーダと呼ぶファンもいるほどです。確かに今シリーズの長老のポジションを考えると、マズ・カナタがヨーダをモチーフにしたと考えるのが自然かもしれません。
モチーフはヨーダでもモデルとなったのは実在する人物です。その人物とは何を隠そうJ・J・エイブラムス監督の高校時代の教師ローズ・ギルバートさんです。
これについてJ・J・エイブラムス監督は「マズのキャラクターはローズ・ギルバートさんを基にしている。ストーリーミーティングのときに、時代を超えた、賢くて、実生活で私が知っているローズのキャラを挙げたんだ」と経緯を説明しています。
ちなみにローズ・ギルバートさんは1961年に教員として働き始め、94歳まで続けたそうです。その情熱と優しさから生徒たちからは「ママG」との愛称で親しまれていました。その生徒の一人がJ・J・エイブラムス監督だったのです。
J・J・エイブラムス監督はスターウォーズの製作期間中にローズ・ギルバートさんに連絡を取ろうとしたものの、2013年12月に彼女は95歳で亡くなり、再会は実現しなかったそうです。しかしながら教員人生を全うしたその伝説の教師の魂はマズ・カナタにしっかりと投影されたのでした。
マズ・カナタは観察眼に優れ、フィンを見たときにはファーストオーダーのストームトルーパーであることを察したのか「同じ目をしている人間は見れば分かる。それだけ長く生きてきたんだよ」と話すなど、なんでもお見通しです。経験と知識を基に続編でもたくさんの登場人物たちに助言を与える存在になるはずです。
また、マズ・カナタの住む城にはかつてルーク・スカイウォーカーが使っていたライト・サーベルが保管されており、レイはそれに呼ばれるように触れてしまいます。レイのフォースの覚醒が始まるのはまさにそのときなのです。
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