スタートからラストまで皮肉やパロディーのオンパレードとなっている映画「デッドプール2」。笑いがいまいち理解できなかったという人のためにも本作のトリビアを一挙公開します。
1、007&フラッシュダンス
オープニングシーンそのものが007の典型的なオープニングのパロディーになっているのは言うまでもないでしょう。
また、そこで流れるデッドプールが椅子にもたれてポーズを取っているシーンは不朽の名作「フラッシュダンス」の有名なシーンのヒトコマです。
このように本作では他の映画を参照にしたネタが多いのが特徴です。
2、オープニングクレジット
オープニングのクレジットではほとんど実名は表示されず、ギャグとして利用されていましたね。
例えば監督の名前のところには「One of the Guys Who Killed John Wick’s Dog ジョン・ウィックの犬を殺した男の一人」と書かれています。
これはデッドプール2のデヴィッド・リーチ監督が「ジョン・ウィック」の共同監督を務めたからです。
また、脚本家の名前は「ブラインド・アル」となっているのに気づいたでしょうか。盲目の彼女が本作の脚本を書いたというなんともブラックなジョークになっています。
3、ウルヴァリン
ウルヴァリンと戦った経験があるからか、デッドプールは何かとウルヴァリンのことをいじります。
冒頭のシーンでは棒で体を貫通されたウルヴァリンのフィギュアで遊びます。あれはもちろん「ローガン」でウルヴァリンが命を落とすシーンを再現したフィギュアです。
またラストのおまけシーンでもデッドプールはウルヴァリンと絡み、自分自身の過去を変えようとします。
4、X-メン
本作ではウェイド・ウィルソンがXマンションを訪れますが、そこにはコロッサス、ナガソニック、ユキオといったメンバーだけでなく、X-メンの他のメンバーたちも一瞬登場します。
その中にはサイクロプス、クイックシルバー、ビーストなどがいます。しかしながらすぐにビーストがドアを閉めてしまい、登場シーンは一瞬に限られています。
5、ユキオの正体
本作に登場したナガソニックのガールフレンドといえば日本人のユキオ。名前はユキオでも女の子です。
彼女のキャラクターは、コミックに登場するX-メンのメンバーであるサージが基になっていると考えられます。
ただし、サージは髪の毛の色が青いの対し、ユキオはピンク色と違う箇所も多々あるのが特徴です。
ユキオという登場人物はコミックにも登場しますが、忍者という設定という点においても本作のキャラとは違います。
映画「ウルヴァリン:SAMURAI」でもユキオが登場しますが、演じた女優も違ければ、設定も本作のユキオとは似ても似つかぬキャラになっています。
ちなみに本作でユキオを演じるのは日系オーストラリア人の忽那汐里です。
6、バニッシャーはブラッド・ピット
テレポーテーションの能力を持つミュータントといえばバニッシャー。コミックではヴィランの一人ですが、本作にはXフォースのメンバーとして一瞬だけ登場します。それも演じるのはなんとブラッド・ピット。
ウェイド・ウィルソンがラッセルを救出しようと作戦を立てますが、そこで思いついたのはXフォースの結成です。
有力なメンバーをスカウトし、Xフォースのメンバーは飛行機からパラシュートを使って落下しますが、ほとんどのメンバーはそこで命を落とします。そのときに電線に絡まって感電死するのが何を隠そうブラッド・ピット演じるバニッシャーなのです。
ちなみにブラッド・ピットはもともとケーブルを演じる予定でしたが、時間の都合のため実現せず。
しかしながら本作では他の役でカメオ出演しているのでした。
7、ミニラジカセ
Xマンションにて機嫌を損ねたコロッサスに対し、ウェイド・ウィルソンは小さなラジカセを見せながら機嫌を取ろうとします。ラジカセから流れる曲は「In Your Eyes」。
実はこのシーンは1989年公開の映画「セイ・エニシング」のワンシーンをモチーフにしたもの。
「セイ・エニシング」でも主人公が恋人にラジカセを掲げて見せるシーンがありますが、それが基になっています。
8、バットマンVSスーパーマン
ウェイド・ウィルソンはヴァネッサと会うたびに遅刻をするのが癖になっていて、その都度あることないこと言い訳をします。
今回の言い訳は「ケープをはおった悪い奴と戦っていた」というもの。さらに「幸運にも彼の母親のお母さんの名前もマルサだったよ」と言います。
もちろんこれは「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」をいじったシーンです。
9、スタン・リーのカメオ
マーベルの名物おじいちゃんといえばスタン・リー。映画には必ずカメオ出演する彼ですが、本作では残念ながら実物は登場しません。
その代わり、ドミノがラッセルを乗せた輸送車を追いかけているときに一瞬だけ壁にスタン・リーの絵が描かれているシーンがあります。注意して見ないと見逃してしまうぐらいなので、ぜひ気をつけて見てみてください。
10、大統領の絵
xマンションの壁に飾られている絵に注目すると、アメリカの大統領の絵であることが分かります。
そこにいるのはオバマ大統領とリンカーン大統領。もしかすると、監督のお気に入りの大統領なのかもしれません。
また、マルクス主義でも知られる哲学者のカール・ハインリヒ・マルクスの絵も飾ってあります。
11、マット・デイモンのカメオ出演
ケーブルが未来から現在に初めてやってきたシーンでケーブルは田舎者風の男二人と遭遇します。
そのうちの一人は、ディズニー映画の声優としておなじみのアラン・テュディック。そしてもう一人が他でもないマット・デイモンです。
マット・デイモンはかつらを被り、メイクアップをほどこし、ビール腹の太った男の役なので見分けがつかないかもしれませんが、ぜひ注意して見てください。
12、氷の微笑
デッドプールがジャガーノートに体を切断された後、アパートのソファーで療養を余儀なくされます。
デッドプールの下半身からは生えたばかりの短い両脚が見え隠れしますが、彼はその短い脚をわざと見せびらかすように組み替えます。
実はあのシーンは映画「氷の微笑」で魔性の女を演じたシャロン・ストーンが見せた有名なシーンのパロディーです。
13、サノスが登場?
劇中、デッドプールはケーブルのことを「サノス」と呼ぶシーンがあります。サノスといえば「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のラスボス。
デッドプールがケーブルのことをサノスと呼んだのは、ケーブルもサノスも同じジョシュ・ブローリンが演じているからです。
また、デッドプールはタクシー運転手ドーピンダーのことをブラウン・パンサーと呼んだり、ドミノのことをブラック・ブラック・ウィドウと呼んだりします。
ドーピンダーは褐色の肌をしているからブラウン、ドミノは黒人であることから白人であるブラック・ウィドウの黒人版という意味を込めてブラック・ブラック・ウィドウと呼んだのでした。いずれも人種をネタにしたブラックジョークです。
13、スパイダーマン
デッドプールとスパイダーマンはコスチュームが似ていることから何かと比較されたり、いじられることが多く、本作でも例外ではありません。
例えば本作の主題歌「Ashes」を歌うセリーヌ・ディオンは動画の中でデッドプールと言い合いになり、彼のことをわざとスパイダーマンと呼びます。
また、劇中ではデッドプールがジャガーノートと戦おうとしているコロッサス に対し、「行け! タイガー」と映画「スパイダーマン」でも使われた同じセリフを言うシーンがあります。
14、アナと雪の女王
デッドプールことウェイド・ウィルソンが恋人のヴァネッサとソファーに座ってテレビを見ているとき、ふとある曲を口ずさみます。
その曲とはディズニーアニメ「アナと雪の女王」の「Do You Want To Build A Snowman?」。
ウェイド・ウィルソンはこの歌のことが何度も頭によぎり、歌詞を自分流にアレンジして鼻歌を歌います。
15、おまけシーン
おまけシーンでデッドプールは時間を戻し、恋人のヴァネッサを助け、すかさずXフォースのメンバーを救いに行きます。彼らが命を落としたのは自分のせいだといった責任感があったのでしょうか。
続いてデッドプールは自分の恥ずべき過去を変えようと時間をさらに戻します。映画「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」での格好の悪い自分自身、そしてDCコミックのヒーロー映画「グリーンランタン」に出演しようとしている自分までを殺してしまいます。
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