怪盗グルーやミニオンズのシリーズでお馴染みのイルミネーション・エンターテインメントがお届けするクリスマスアニメといえば「グリンチ」。子供から大人までが注目している本作のあらすじを一挙紹介します。
アニメ「グリンチ」の筋書き1 – フーヴィルの街に行くグリンチ
グリンチは、忠実な犬のマックスと一緒にクランペットマウンテンの崖の上にある洞窟で孤独な生活を送っていた。
洞窟の中はグリンチの発明品や奇妙な機械装置で溢れていた。グリンチは食べ物を切らしたときだけ、フーヴィルの街に目を向ける。それ以外のときは独りで静かに暮らすのが望みだった。
ある日、いつものように目を覚ますと、犬のマックスがグリンチのためにコーヒーを淹れてくれた。しかし朝食に出されたのは二粒の豆だけ。
まさかあれだけ買い込んだ食糧がなくなるはずはないと思っていたグリンチだったが、確かにどこを見ても食べ物のストックはなかった。仕方なく、グリンチはフーヴィルの街までマックスと共に食糧を調達に行くことにする。
しかし毎年、クリスマスシーズンになると、フーヴィルの街はにぎやかになり、人々は大声を出しながらこの日を祝い、静けさを愛するグリンチにとっては厄介でしかなかった。
グリンチはおぞましい気持ちになりながらもクリスマスムードで溢れるフーヴィルの街を歩いていた。すると、少女シンディ・ルーが浮き輪をソリ代わりにして乗りながらもうスピードでグリンチに衝突してきた。
シンディ・ルーはサンタクロース充ての手紙を持っていたが、グリンチと衝突したときに失くしてしまった。グリンチはシンディ・ルーのことを助けるどころか皮肉を込めて嘲笑い、その場を去って行った。すると手紙がヒラヒラと空から落ちてきてシンディ・ルーの目の前に止まった。
グリンチがまもなく家に着こうとすると、隣人のブリクルバウムの姿が見えた。ブリクルバウムはグリンチのことを親友だと思い込んでいる。彼は一度喋り出したら止まらない。
グリンチは身を隠しながらブリクルバウムの家の前を通ろうとしたが、すぐに気づかれてしまった。ブリクルバウムは、今年はフーヴィルでは例年の三倍もクリスマスを盛大に祝うことになった、と言った。それがフーヴィルの市長の意向らしかった。
アニメ「グリンチ」の筋書き2 – グリンチのクリスマスに対する嫌悪感
クリスマスのことを考えれば考えるほど、グリンチは嫌になった。みんなで浮かれているフーヴィルの人々が憎かった。
ある朝、グリンチはチェスをしていると大きな騒音を耳にした。外に出てみると、ブリクルバウムが巨大なクリスマスツリーをフーヴィルの街まで運んでいるところだった。
普段の3倍どころか100倍大きなクリスマスツリーだった。グリンチはそれを見て決心した。クリスマスツリーを破壊してやろうと。
グリンチは、雪だるまをクリスマスツリーにぶつけるため投石器を崖の上に設置した。ところが投石器が雪で滑り出し、グリンチ本人が投げ出されてしまう。
グリンチはクリスマスツリーに衝突し、そのまま落下。ツリーを破壊するどころかライトアップのボタンを押してしまい、人々はなおさら盛り上がる一方だった。
人々の歓喜の声、輝かしいクリスマスライトに包まれてグリンチはさらに惨めな気持ちになった。余計に孤独を感じ、過去のつらい思い出がよみがえってきた。
アニメ「グリンチ」の筋書き3 -グリンチのつらい過去
グリンチはその昔、孤児院で暮らしていた。母親も父親もいない彼は孤児院の建物の中で毎日のように独りで悲しい時間を過ごした。
孤児院では誰もクリスマスのことなんて気にしなかった。クリスマスカードもなければ、クリスマスツリーを飾ることもない。もちろんプレゼントをくれる人もいない。
しかし周りを見渡せば外の子供たちは嬉しそうにこの時期を過ごしている。家のテーブルにはグリンチが食べたこともないようなごちそうが並ぶ。そしてクリスマスツリーを囲んで人々は楽しそうに歌うのだった。
そのときグリンチは思った。クリスマスは一年における最悪な日だと。
つらい記憶が再びよみがえってきたところでグリンチは宣戦布告をした。グリンチにとって平穏にこの時期を過ごすにはフーヴィルのクリスマスを盗んで台無しにするしかなかった。
アニメ「グリンチ」の筋書き4 – グリンチとシンディ・ルーの計画
グリンチはサンタクロースに扮して、トナカイにソリを引かせてフーヴィルに乗り込み、町中の家を荒らすことに決めた。
ソリは隣人のブリクルバウムの屋根の上から盗ってきた。トナカイは群れから逃げ遅れた太ったのを一匹なんとか捕まえてきた。名前をフレッドといった。
一方、少女シンディ・ルーは友達と一緒にサンタクロースを捕まえて、シングルマザーである自分の母親のドナを助けてもらおうとしていた。ドナは女手一つで3人の子供を育てている。
いつも忙しそうで大変そうで、他人のために自分を犠牲にしている。そんな母親だって幸せになるべきだと思い、サンタクロースになんとかしてもらおうと願っていた。そこでシンディ・ルーはサンタクロースを捕まえるために家に罠をしかけることにする。
アニメ「グリンチ」の筋書き5 – トナカイのフレッドとの別れ
グリンチはトナカイのフレッドにソリを引かせて、上手く操縦できるか家の近くで練習することにした。
トナカイのフレッドはもうスピードで走っていったものの、湖に来たところで急に足を止めた。そこにはフレッドの家族がいたのだ。孤独なのかと思っていたフレッドは実は一人じゃなかった。
グリンチは仕方なく、フレッドをチームから外し、犬のマックスと二人で作戦を遂行することにした。
アニメ「グリンチ」の筋書き6 – クリスマスイブ
ついに作戦を決行するクリスマスイブの夜がやってきた。夜が更け街が静まり返った頃、グリンチはサンタクロースの恰好をしてマックスにソリを引かせて、フーヴィルに向かった。
グリンチは自分が発明した様々な機械を駆使して、フーヴィルの人々の家に侵入した。そして家の中の飾り、プレゼント、クリスマスツリーを片っ端から盗んでいった。
残る家はあと一つ。グリンチがその家に忍び込むと、彼は罠にひっかかり身動きが取れなくなってしまう。すると、シンディ・ルーが二階から下りてきてグリンチと遭遇する。
シンディ・ルーはグリンチが本物のサンタクロースだと信じていた。グリンチもサンタクロースのフリをし続けた。
シンディ・ルーはグリンチに母親のことを話した。いつも大変な思いをしている母親のことを助けて欲しいと伝えた。みんな同じように幸せになれるはずだと。
グリンチは少女の純粋な思いに少し心痛めたが、シンディ・ルーにとにかくもう寝るようにと言った。疑うことを知らないシンディ・ルーはグリンチにハグをしてベッドに向かった。
グリンチは後ろめたさを感じながらフーヴィルの街を後にした。
アニメ「グリンチ」の筋書き7 -クリスマスに起きた奇跡
クリスマス当日になるとフーヴィルの街は沈んでいた。そこにあるはずの輝かしいクリスマスデコレーションは消えていた。
家の中からプレゼントやツリーがなくなっていた。フーヴィルの人々は悲しみに包まれた。
シンディ・ルーはこうなってしまったのもサンタクロースを捕まえて、無理なお願いを言った自分のせいだと思った。
一方でグリンチは盗んできたプレゼントを崖の上から落として捨てようとしていた。しかし少女の言葉がどうしても忘れられなかった。
すると街のほうから人々の歌声が聞こえてきた。人々は手をつないで幸せそうに歌を歌っていた。その中にはシンディ・ルーの姿もあった。
それを見てグリンチは自分のハートが膨れ上がるのが分かった。3倍の大きさになった。
しかしそのときプレゼントを乗せたソリが崖から落下しようとしていた。グリンチ一人の力ではとても抑えきれない。
そのときトナカイのフレッドが家族を連れて現れ、ロープを引っ張りあと一歩のところでプレゼントを守った。グリンチは人々にプレゼントを返すことにした。みんなの前に出て行って正直に謝った。
再び家に戻ったグリンチのもとに誰かが訪ねてきた。ドアを開けるとそこにはシンディ・ルーがいた。
シンディ・ルーはグリンチのことをクリスマスディナーのパーティーに招待したいと言った。ぜひマックスも連れてくるようにと言った。
グリンチは信じられなかった。クリスマスを盗んだのは自分なのにシンディ・ルーがどうして彼に優しくするのか分からなかった。
言われた通りグリンチはマックスを連れてシンディ・ルーの家を尋ねた。母親のドナがドアを開けて歓迎してくれた。
パーティーの出席者はみんな彼に優しかった。隣人のブリクルバウムの姿もあった。グリンチは生まれて初めて人々の本当の暖かさに触れた。そして生まれて初めてのクリスマスを人々と共に過ごした。
グリンチはクリスマスが憎かったのではないことに気づいた。彼は孤独になるのが嫌だったのだ。
それは最高の一日だった。