スターウォーズのスピンオフドラマシリーズとして人気を博しているマンダロリアンがついに日本でもディズニーデラックスにて配信がスタートしました。
そこでこの記事では、すでにマンダロリアンのシーズン1を全て見終わった僕が同シリーズのストーリー、元ネタ、そして感想などを紹介していきます。
マンダロリアンのストーリー
マンダロリアンは、スターウォーズエピソード6/ジェダイの帰還の5年後が舞台となっており、帝国軍が崩壊し、リーダー不在の中、秩序を失った銀河系の裏社会の様子を賞金稼ぎの主人公の目線で描いていきます。
この時代、銀河系には中央政府が存在せず、設立されたばかりの新共和国軍も銀河系全体を統治していたとはいいがたく、多くの惑星では新共和国の法律や取り締まりが行き届いていませんでした。そんな中、賞金稼ぎや帝国軍の残党といった無法者たちはアウトローとして生き続けていたのです。
物語の主人公は、マンドという呼び名で知られるマンダロリアンの兵士です。ある日、彼が帝国軍の残党の依頼人から、あるターゲットを連れてくるように頼まれます。
ターゲットが何者であるかは一切、明かされませんでした。教えてもらったのはそのターゲットが50歳ということだけ。
ところがいざマンドがターゲットを敵の基地から救い出すと、それがヨーダに似た種族のエイリアンで、それもまだ赤ん坊であることに気づきます。
するとマンドはこのベビーヨーダに愛着を覚えていきます。そして帝国軍の残党がベビーヨーダを殺そうとしているのを知ると、彼は依頼主を裏切ってベビーヨーダを連れて逃亡を図る、というのがストーリーのあらすじです。
マンダロリアンの元ネタ
マンダロリアンは、一匹オオカミのバウンティハンターと、ベビーヨーダの逃避行の旅をつづったSF西部劇といえるでしょう。
別の動画ではスターウォーズシリーズのネタの多くは日本文化から来ていることはすでに紹介しましたが、このシリーズもまた日本の時代劇を基に描いているといってもいいでしょう。
その時代劇とは、「子連れ狼」です。「子連れ狼」は、剣の達人である拝一刀(おがみ いっとう)と息子・大五郎の、さすらいと復讐の旅物語ですが、それはベビーヨーダを連れて旅をするマンダロリアンの姿と重なりますね。
マンダロリアンが一匹オオカミというところも拝一刀(おがみ いっとう)のキャラと被ります。また、ベビーヨーダが乗っているフーバクラフトも大五郎を乗せた乳母車がモデルになっているといえそうです。
マンダロリアンは音楽がいい
マンダロリアンシリーズを見て、一番最初に感じたのは作曲家ルドウィグ・ゴランソンによるサウンドトラックがとても効果的に使われている、という点です。
一度聞いたら、耳に残る同シリーズのBGMは、西部劇そのもので、またSFの世界ともマッチしているのが特徴ですね。
スターウォーズシリーズでは数々の名曲が生まれていますが、マンダロリアンシリーズの音楽もまたその中の一つに数えられそうです。
マンダロリアンはベビーヨーダが可愛いすぎる
ベビーヨーダが画面に登場してからというものスターウォーズのファンからはそのあまりの可愛らしさに絶賛する声がSNSなどで続出しました。
マスターヨーダもなかなかの可愛らしいキャラでしたが、このベビーヨーダはそれを遥かに超えるキャラに仕上がっていて、彼の行動から目が離せなくなります。
また、可愛らしい外見とは裏腹に強力なフォースを扱う一面もあり、癒し系の強いキャラとして新しい立ち位置を確立しつつあります。
おそらく今後関連グッズが販売されたら、子供から大人にまで大人気の商品となるでしょう。
マンダロリアンはストーリー性に欠ける
マンダロリアンシリーズの問題点を挙げるとすれば、ストーリー性に欠けることです。シーズン1は全8エピソードありますが、どのエピソードも主人公のマンドがある惑星に行き、仕事をもらい、敵と戦って、また別の惑星に行く、というのの繰り返しです。
その中で裏切りにあったり、ベビーヨーダーを奪われそうになったり、といったハプニングが起こるものの、回を追ってもそれほど話が進んでいかないのが特徴で、結局シーズン1では、メインのスターウォーズシリーズのストーリーとは全くつながっていきませんでした。
マンダロリアンは主人公に感情移入しずらい
もう一つの問題点は、マンダロリアンの主人公に感情移入しずらいことにあります。というのもマンドは常にマスクをかぶっていることから、主人公の表情が一切伝わってこず、何を考えているのか、どう感じているのかが分からないのです。
また、マンダロリアンの一族は、人前ではマスクを外してはいけないという掟があるため、結局、マンドの素顔を見れるのはエピソード8の一瞬だけで、それ以外のときはずっとマスクをつけた主人公を追っていくことになるのです。
そのためスターウォーズのコアなファンなら見ても楽しめるかもしれませんが、メインの映画シリーズだけを見てきたような人にはそれほど楽しめないかもしれません。